ポーランドの議員、議論を呼んだ暗号通貨法案の大統領拒否権後の復活に失敗

2025-12-05 16:36:29

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ポーランド下院は、カロル・ナヴロツキ大統領による暗号資産市場法案への拒否権を覆すために必要な5分の3の多数を確保できず、規制が急務とされる中、同国のデジタル資産分野の規制からさらに遠ざかる結果となりました。

ブルームバーグが金曜日に報じたところによると、この法案はドナルド・トゥスク首相率いる政府によって推進され、ポーランドをEUの暗号資産市場規制（MiCA）枠組みに合わせることを目的としていました。法案は6月に提出されましたが、大統領の拒否権により成立しませんでした。

ナヴロツキ大統領は先週この措置を阻止し、「ポーランド国民の自由や財産、国家の安定を脅かす」と主張しました（コインテレグラフ既報）。

大統領の拒否権が維持されたことで、法案は前進せず、政府は暗号資産関連法案の策定を再スタートしなければならなくなりました。

出典： Kancelaria Prezydenta RPこの提案は、議員と暗号業界の間で鋭く意見が分かれています。支持者はこの法案を国家安全保障の優先事項と位置付け、包括的な規制が詐欺抑制や、ロシアを含む外国勢力による暗号資産の悪用防止に不可欠だと述べています（ブルームバーグ）。

一方、複数の暗号業界団体は法案に反対し、その要件が過度に厳しく、スタートアップ企業が国を離れる可能性があると警告しました。

批判派は、厳格なライセンス要件、高額なコンプライアンスコスト、サービスプロバイダー幹部への刑事責任規定を指摘し、イノベーションを阻害し、競争力のないビジネス環境を生むリスクがあると主張しています。

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規制の停滞下で加速するポーランドの暗号資産導入

包括的な規制が停滞しているにもかかわらず、ポーランドでの暗号資産利用は加速しています。Chainalysisは最近、ポーランドをヨーロッパの「大規模な暗号経済国」の1つに位置付け、同国のオンチェーン活動が過去1年で大幅に拡大したと指摘しています。

同社の2025年ヨーロッパ暗号資産導入レポートによると、ポーランドは全体の取引量で前年比50％以上の成長を記録しました。

2024年7月から2025年6月の間に受け取った暗号資産の総額で、ポーランドはヨーロッパで8位にランクイン。出典： Chainalysisポーランドの投資家は、ビットコイン(BTC)への投資も増やしており、近年のビットコインATM設置台数の急増に反映されています。1月には、コインテレグラフが、ポーランドが世界第5位のビットコインATM拠点となり、ビットコインを金融・通貨システムの中核に据えるエルサルバドルをも上回ったと報じました。