チャールズ・シュワブが12兆ドルで参入！ビットコイン手数料無料、2026年スタート

チャールズ・シュワブは2026年初頭に顧客向けにビットコインおよびイーサリアム取引サービスを提供すると発表しました。シュワブは12兆ドルの資産を管理しており、世界最大級のブローカー兼カストディ機関であり、その流動性水準はブラックロックやバンガードと肩を並べます。ETF専門家のエリック・バルチュナス氏によると、シュワブの多くのサービスは手数料無料で提供されており、ビットコイン取引も同様のモデルが採用される可能性があります。

12兆ドルの巨獣が放つゼロ手数料の切り札

シュワブは12兆ドルの資産を管理しており、この規模は世界の金融業界でもトップクラスです。しかし、シュワブの多くのサービス、ETFや株式取引を問わず、手数料無料で提供されています。ETF専門家のエリック・バルチュナス氏は、これは現状を打破する可能性があると指摘します。彼は、これにより暗号資産の中央集権型取引所（CEX）から流動性が流出する可能性があり、これらの取引所は月間取引量に応じて0.05%〜0.6%の手数料を徴収しています。

このゼロ手数料モデルは慈善活動ではなく、精緻なビジネス戦略です。シュワブは他の手段で収益を得ています。例えば、利息収入（顧客の遊休現金）、証券貸出収入、プレミアムアカウントのサブスクリプション料金、そして注文フローの支払い（顧客注文を特定のマーケットメーカーに誘導しリベートを獲得）などです。顧客がゼロ手数料を理由に大量流入すれば、これらの間接収入で直接的な取引手数料の損失を十分補うことができます。

ネイティブ暗号取引所にとって、これは生き残りをかけた脅威です。米国最大の規制準拠型暗号取引所はビジネスモデル上、取引手数料への依存度が高く、これが最大の収益源となっています。もしシュワブが本当にビットコインとイーサリアムのゼロ手数料取引を提供すれば、多くのコスト意識の高いトレーダーがシュワブに流れるでしょう。米国最大の規制準拠型暗号取引所もやむなく手数料引き下げを迫られ、収益力が直撃されます。

しかし、シュワブのビットコイン取引事業はネイティブ暗号取引所の顧客だけでなく、より多くの伝統的投資家がこの資産に触れる機会を創出します。これはバンガードが暗号ETF取引を開始した後、ビットコインファンドへの資金流入が報じられた事例と同様です。このような新たな市場の開拓は、米国最大の規制準拠型暗号取引所から顧客を奪うこと以上に重要かもしれません。なぜなら、それは既存市場の再分配ではなく、新規需要の創出を意味するからです。

シュワブ vs. 米国最大規制準拠型暗号取引所の競争比較

管理資産規模：シュワブ12兆ドル vs. 米国最大規制準拠型暗号取引所約1,300億ドル

顧客基盤：シュワブ3,400万口座 vs. 米国最大規制準拠型暗号取引所約1億ユーザー

取引手数料：シュワブ予想ゼロ手数料 vs. 米国最大規制準拠型暗号取引所0.05%-0.6%

商品範囲：シュワブ 株/ETF/暗号ワンストップ vs. 米国最大規制準拠型暗号取引所 純粋な暗号専門

規制ステータス：シュワブ SEC完全準拠 vs. 米国最大規制準拠型暗号取引所 頻発する規制論争

このような総合的な競争優位性により、シュワブは米国最大規制準拠型暗号取引所との直接対決で優位に立ちます。唯一の変数は、暗号ネイティブユーザーが伝統的証券会社をどこまで受け入れるかです。

ウォール街、10日間で4大巨頭が一斉参入

（出典：Trading View）

ウォール街のビットコイン需要は全く衰えていません。過去10日間で、JPモルガン、バンガード、バンク・オブ・アメリカ、そして今回のシュワブが、いずれもビットコイン投資を顧客に提案・開始・推奨しました。このような集団行動はウォール街の歴史上極めて稀であり、これら保守的な金融大手が新興資産クラスでここまで迅速に一致することはほとんどありません。

JPモルガンは11月にビットコイン価格予想を発表し、目標価格を17万ドルとし、ビットコインは金に比べて割安だと指摘しています。同銀行の専門家は「今後6〜12ヶ月でビットコイン価格は大幅上昇の余地がある」と見ています。さらに、JPモルガンはビットコインデリバティブ商品の開発も進めており、機関投資家にヘッジやレバレッジツールを提供する予定です。

バンガードは最近、5,000万人を超える顧客に暗号ETFの購入を許可すると発表し、これがビットコインファンドへの資金流入を後押ししたと報じられています。バンガードは伝統的に暗号資産に懐疑的であり、創業者ジャック・ボーグル氏も生前ビットコインを何度も批判していました。しかし、顧客需要と市場の現実がこの保守的な資産運用大手の立場を最終的に変えました。

バンク・オブ・アメリカはまだ直接のビットコイン取引サービスを提供していませんが、リサーチ部門はすでに暗号資産に関する前向きなレポートを発表し、一部顧客にポートフォリオの一部としてビットコインを検討するよう推奨しています。このような姿勢の変化は伝統的銀行にとって非常に珍しいことです。

シュワブはさらに、戦略的買収の模索も明らかにしており、暗号資産取引所の買収も視野に入れています。これにより、世界最大級の金融機関が暗号資産商品への需要を高めていることが改めて示されました。実際にシュワブが暗号取引所を買収する場合、KrakenやGeminiのような規制準拠の強いプラットフォームを選び、M&Aで技術・ライセンス・ユーザー基盤を素早く獲得する可能性があります。

ETF資金流入と機関需要の証明

ブラックロック傘下のIBITファンドは火曜日に1.2億ドルの資金流入を記録し、11月11日以来最大の単日流入となりました。この数字は機関投資家によるビットコインへの継続的な関心を証明しています。IBITはローンチ以来、史上最速で成長したETFの一つとなり、運用資産規模はすでに400億ドルに迫っています。これはETF史上前例のない実績です。

一方、アーク・インベストのARKBファンドが同日に9,000万ドルを売却したため、ETF全体の上昇モメンタムは抑制されました。このような資金フローの分化は、機関レベルでもビットコインに対する見解が分かれていることを示しています。ブラックロックは保守的な長期ポジションを代表し、アーク・インベストの売却は戦術的なリバランスや短期市場への懸念によるものかもしれません。

それでも機関需要は依然として存在し、増加しています。これは、量的引き締め政策の終了や近い将来の利下げなど、新たなマクロ経済的好材料が加わる中、ビットコインの将来に明るい展望を描いています。FRBは2022年から2024年にかけて積極的な利上げとバランスシート縮小を実施し、この引き締め政策は2022年の暗号ベア市場の主なマクロ要因でした。現在、インフレが抑制され、利下げサイクルが始まりつつあり、リスク資産にとって有利な環境が生まれています。

ダブルボトム形成と17万ドルの最終目標

アナリストのドン・ウェッジ氏は最近、新たなビットコインチャートを公開し、ビットコインがダブルボトムを形成したことを指摘しています。これは反転が間近であることを示唆しています。ダブルボトムはテクニカル分析で最も信頼性の高い反転パターンの一つであり、特定のサポート水準で2度下げ止まり反発した場合、そのサポートの強さと売り圧力の解消を示します。ドン氏のチャートによれば、112,000〜114,000ドルの間にトレンドラインのレジスタンスがあり、そこが第一目標となりそうです。

今週ビットコインは2日間で約9,000ドル上昇しており、年末までに再び112,000ドルを回復するという目標は十分現実的です。この急速な反発は、マーケットの買い圧力の強さと、投資家の長期的なビットコインへの信頼回復を示しています。現価格約92,000ドルから112,000ドルまでは約22%の上昇余地があり、この伸びは1ヶ月で十分達成可能です。

今後を見据えると、JPモルガンは11月にシュワブとビットコインの価格予想を発表し、目標価格を17万ドルとしました。ビットコインは金に比べて割安であり、「今後6〜12ヶ月で大幅な上昇余地がある」と専門家は見ています。92,000ドルから17万ドルへの上昇は約85%の値上がりを意味し、この目標は大胆ですが不可能ではありません。

実際、その頃にはJPモルガンのビットコインデリバティブも始動し、シュワブのビットコイン取引も開始、バンガードの顧客も準備万全でしょう。つまり、全ての大手プレイヤーが参加することになり、ビットコイン価格が17万ドルに到達することも十分考えられます。

この予想は11月初旬に発表されたもので、当時はやや拙速な印象もありました。しかしながら、現在ではマクロ経済と制度的なカタリストが密接に結びつき、ビットコインは再び9万ドルの重要サポートを確保しているため、17万ドルの目標は現実味を帯びてきました。ビットコインが9万ドルや11万2千ドル付近でどのように反応するかによって、その上昇トレンドが史上最高値まで続くのか、最終的にJPモルガンの目標に到達するのか、より深く理解できるでしょう。

2026年ビットコイン機関参入タイムライン

2026年初頭：シュワブがビットコイン取引を開始

2026年前半：JPモルガンのビットコインデリバティブがローンチ

2026年通年：バンガードの5,000万顧客が全面参加

目標価格予想：JPモルガン 17万ドル

これら伝統的金融大手がビットコイン市場に本格参入すれば、市場に数千億、場合によっては数兆ドル規模の新規需要が流入します。この需要規模は、これまで個人投資家と暗号ネイティブ機関だけで動いていた市場とは比べ物になりません。シュワブの参入は、この機関投資家の波の中でも最も重要な転換点となる可能性が高いです。なぜなら、その膨大なリテール顧客基盤とゼロ手数料戦略が、ビットコイン投資を本当の意味で一般化するからです。