米国SEC、証券のトークン化におけるプライバシー強化を示唆

出典: CoinEdition 原題: 米国SEC、証券のトークン化におけるプライバシー強化を示唆 元リンク: https://coinedition.com/u-s-sec-signals-privacy-enhancement-in-tokenization-of-securities/

主なハイライト

• 米国SECは、証券のトークン化を通じた主流採用を加速するため、業界の専門家との連携に意欲的。
• SECのラウンドテーブルは12月15日に開催され、パブリックストリームで一般公開される予定。
• 米大統領からの支持を受け、暗号資産市場は世界中の規制当局から注目を集めている。

SEC、12月15日ラウンドテーブルの議題を更新

2025年12月5日金曜日、米国SECは次回の公開ラウンドテーブルイベントに新たなパネリストが加わることを発表した。SECのラウンドテーブルは、暗号資産タスクフォースの責任者でもあるヘスター・パース委員が主導し、Zcash (ZEC)の創設者ズーコ・ウィルコックスをはじめとするプライバシー重視の暗号資産業界幹部が参加する。

その他のプライバシー指向の暗号資産幹部には以下が含まれる：

• ジル・ガンター（Espresso Systems チーフストラテジーオフィサー）
• Koh（Aleo Network Foundation CEO兼エグゼクティブディレクター）
• サイモン・ルトール（Digital Asset 戦略イニシアチブ責任者）
• ニキル・ラグベーラ（Predicate 共同創設者兼CEO）
• ウェイン・チャン（SpruceID 創設者兼CEO）

「金融監視とプライバシー」に関するディスカッションのモデレーターは、Aleo Network Foundationグローバル政策責任者でありCrypto Council for Innovation上級顧問のヤヤ・ファヌシ氏が務める。この議論は、証券のトークン化におけるプライバシーを巡る世界的な議論と時を同じくしており、分散型金融 (DeFi) の後押しによって今後2年で世界的に急増することが予想されている。

すでにポーランドは、プライバシーと監視の観点からEUのMiCA規制の実施に課題を抱えている。そのため、アトキンス委員長、マーク・ウイエダ氏、パース委員を含む4人の委員がラウンドテーブルに出席し、米国金融資本市場をプライバシー重視の形でブロックチェーン上に合法的にオンボーディングする方法について意見を聞き、学ぶ予定だ。

なぜ今なのか？

SECのポール・アトキンス委員長は、ドナルド・トランプ大統領の「米国を暗号資産市場のリーダーにする」という公約の実現を後押ししたい考えだ。さらに、米国内で暗号資産を合法化するための大統領令も複数発令されており、グローバルな中央銀行間競争が激化している。

アトキンス委員長は金曜日のインタビューで、「証券のトークン化は金融システムをアップデートするために不可欠だ」と語った。さらに、ブロックチェーン技術により、米国の資本市場をグローバル化できる可能性があると述べた。

SECおよび他の連邦機関は、米国内での暗号資産導入を法的に加速させてきた。トークン化証券にプライバシーを組み込む取り組みは、より多くのグローバル機関投資家を引き付けるとみられ、世界市場から数兆ドル規模の投資を呼び込む手段となることが期待されている。

「SEC、他の連邦規制当局、そして一般の方々が、これら新しいツールがどのように機能するのかをラウンドテーブル参加者から学ぶこの機会を楽しみにしている」とパース委員は述べた。