最近、市場のセンチメントはかなり矛盾しています。一方ではコイン価格がこれ以上下がりにくくなっていますが、もう一方では反発力も弱いです。核心的な理由はFRB（米連邦準備制度）に注目していることです。CMEのデータによると、12月に25ベーシスポイントの利下げが行われる確率はすでに90%近くに達しており、これが価格の見えないセーフティネットとなっています。

ただし注意が必要なのは、今の上昇はすべて“期待先行”の相場であり、実際のニュースとはあまり関係がありません。本当に利下げが実施された日、もし幅が市場の期待に達していなければ、「好材料出尽くし」で逆に売りが出る可能性があります。予想を上回る大幅な緩和だけがこの膠着状態を打破できます。長期的に見ると、利下げサイクルがしっかりと確立されてから、ドルの動きにつれてコイン価格も徐々に正常なバリュエーションレンジに戻るでしょう。

テクニカル面でビットコインを見ると、日足は88,000～90,000のボックスレンジで推移しており、週末に小幅上昇があったものの、本質的には下落後の横ばい・底固めの段階です。1時間足の高値は徐々に切り下がっており、今のところ強気・弱気が拮抗しています。

指標面では、1時間足のMACDヒストグラムが緑から赤に転じたばかりですが、DIFとDEAはまだマイナス圏にあり、短期的には弱気優勢であることを示しています。日足のMACDもゼロラインの下で横たわっており、弱い相場構造は変わっていません。RSIは1時間足で46.78と中立、日足は42.84まで上がってきていますが、まだ強気ゾーンには入っていません。

移動平均線の圧力も明確で、1時間足EMA7は89,516付近で短期サポートとなっていますが、EMA30とEMA120が上値をしっかり抑えています。日足の3本の移動平均線もすべてデッドクロス状態で、長期的な抵抗も小さくありません。

**取引レンジ参考（12.7）**

ビットコイン戦略：
- 反発して90,600～89,600に到達した場合、軽めの空売りを検討。91,600超で損切り、ターゲットは87,500～86,500。
- 下落して85,500～86,500付近に来たらロングエントリーを検討。84,500割れで損切り、ターゲットは87,500～88,500。

イーサリアム戦略：
- 上昇して3,100～3,060ゾーンで空売りチャンスを探る。3,150超で損切り、ターゲットは3,000～2,960、割れたら2,880まで。
- 下落して2,890～2,940サポートゾーンではロングを仕込む。2,840割れで損切り、ターゲットは2,990～3,040。

最後に注意喚起：これらはあくまでテクニカル分析に基づく参考レンジであり、投資助言ではありません。市場は変動が激しいため、具体的なトレードはリアルタイムの状況を見て判断し、ポジションとストップロスの管理を徹底してください。