アルゼンチンのこの動きは本当に衝撃的だ——市民がDOGEコインで直接納税できるようになった。そう、かつて「ジョーク」とされていたあのDOGEが、今や世界初の国家レベルで実際に活用されるmemeコインとなったのだ。

この出来事の意味は小さくない。これまで暗号資産は「空中楼閣」だと言われてきたが、一国がそれを税制システムに組み込んだことで、ゲームのルールが変わった。DOGEコインはコミュニティでネタとして使われていたものから、実際の財政事務を処理できる存在へと、思っていたよりもはるかに早く進化した。

市場のセンチメントはすでに分かれ始めている。国内コミュニティは比較的保守的で、新年の目標を0.5ドルに設定しているが、海外ではまったく違うムードで、2ドルを目指す声が相次ぎ、アグレッシブな層は長期で7.2ドルを狙っている。その差の理由は、政策の実現スピードへの期待や、資金流入の地域的な違いが影響しているかもしれない。

マスクという変数も常に無視できない存在だ。彼がツイートを一つするだけでDOGEが数割も高騰する、その「影響力」は暗号資産界で唯一無二。最近はDOGEについてあまり発言していないが、気が向けばいつでも火をつけられる。

興味深いのは、資金の動きが微妙に変化してきていることだ。海外コミュニティの熱気が明らかに高まっており、PUPPIESのような小型コインも密かに注目を集めている。同時に、SHIBやPEPEといった老舗のライバルたちも健在で、memeコインの競争は常に話題に事欠かない。

今の課題は、この政策ドリブンの相場がどこまで続くかということ。アルゼンチンをきっかけに他国が追随するのか？もしさらに多くの国が暗号資産での納税を認めれば、市場の可能性は一気に広がる。しかし単なる例外で終われば、熱狂が冷めた後の着地が問われることになるだろう。

いずれにしても、ひとつはっきりしているのは——今回はDOGEコインが単なるネタではなくなった、ということだ。