日本銀行は今年、政策金利を0.5%まで引き上げ、10年物国債利回りは1.9%を超えました。市場は現在、12月19日にさらに25ベーシスポイントの利上げがあるかどうかに賭けており、その確率は8割を超えているようです。これは何を意味するのでしょうか？20年続いた「ゼロ金利＋円キャリートレード」の時代が、完全に終焉を迎えたということです。

最近の暗号資産市場の急落は、円キャリートレードの解消が主な原因です。従来の手法はみんな知っています：低金利で円を借りてドルに替え、BTCや米国株に投資するというものです。しかし今、そのチェーンが断たれ、資金が逆流しています。12月初めから現在まで、BTCは92,000ドルから86,000ドル付近まで下落し、24時間の清算額は15億ドルを超えました。ドル円レートも160から143まで急速に戻し、円高がリスク資産の売り圧力を加速させました。米国株と暗号資産は連動して下落し、マイナーのハッシュレートも5%-12%下がり、売り圧力はさらに積み上がっています。

今後を見据えると、これは両刃の剣です。ネガティブな側面は明らかで、世界的な流動性がさらに引き締まり、高レバレッジのアルトコインは引き続き苦しむでしょう。ただし、ポジティブな要素も少なくありません——FRBは12月に25ベーシスポイントの利下げを行う可能性が高く、「日本が引き締め、米国が緩和」という組み合わせはドル指数を弱め、主権を持たないBTCの「デジタルゴールド」ストーリーにはむしろ追い風となります。利上げ自体もバブルの洗浄となり、もし2026年にFRBがさらに緩和すれば、リスク資産は再び王者に返り咲くかもしれません。1月のトランプ大統領就任後には、暗号資産に友好的な政策——戦略備蓄や税制優遇——もあり、これらは現在のネガティブ要因を部分的に相殺できるでしょう。

短期的には、今後1～2ヶ月は暗号資産が引き続き圧力を受け、BTCも8万～8.5万ドルのレンジまで下落する可能性が高いです。しかし中長期的には依然として強気であり、重要なサポートが破られなければ買い場だと考えます。レバレッジを下げ、BTCとETHを保有し、過大評価されているアルトコインは一旦避けることをお勧めします。