ロシア第2位の銀行VTB、2026年に顧客向けビットコイン取引を開始

出典: CoinEdition
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12月4日、VTB（ロシア第2位の銀行）は、2026年より顧客が自社の証券口座を通じて暗号資産を直接売買できるようにする計画を発表しました。

これまで、VTBおよび他の一部ロシアの銀行は、(特定の裕福な顧客やプロ投資家向けのデリバティブなど)、暗号資産に連動した商品を資格を持つ投資家向けにのみ提供することが許可されていましたが、暗号資産の直接保有は認められていませんでした。

VTBのブローカレッジサービス部門責任者アンドレイ・ヤツコフ氏によれば、同行の計画は規制当局の承認取得と、ロシアで進化する暗号資産の法制度に準拠することが前提となります。承認が得られれば、一般のVTB顧客も通常の証券口座を使って暗号資産を保有・取引できるようになります。

ヤツコフ氏は、多くの顧客が価格連動型の金融商品ではなく、実際の暗号資産の購入を望んでいると述べました。同氏はさらに「私たちの見解では、実際の暗号資産が弊社の証券口座で購入可能になるでしょう」と付け加えています。

VTBの時価総額は(億ドル、総資産は)億ドルで、国内には1,300以上の支店があります。

銀行が暗号資産エコシステムへの統合を進める動きは、ロシア国内で暗号資産の人気が高まっていることと一致しています。中央銀行の推計では、2025年初頭までにロシア国内で2,000万人以上が暗号資産に関与しているとされています。

規制の転換点

ロシアでは依然として暗号資産取引に関する公式なルールはありませんが、2025年半ばに中央銀行が方針転換を示唆しました。VTBやズベルバンク、モスクワ証券取引所を含む主要銀行は、デリバティブや証券など暗号資産に連動した金融商品の販売に特別許可を受けていますが、直接保有は依然として制限されています。

銀行とは別に、ロシアは国際貿易環境への暗号資産統合も進めています。2024年には暗号資産マイニングが合法化され、特別試験プログラムのもと国際決済での利用も認められるようになりました。これは国際的な制裁やグローバル銀行システムの問題を回避するための取り組みの一環でもあります。

こうした動きから、ロシアが暗号資産と従来型金融が共存する統制された体制を少しずつ構築しつつあることがうかがえます。もしVTBの2026年計画が実現すれば、暗号資産連動投資にとどまらず、一般の銀行顧客が実際の暗号資産を購入できるという大きな転換点となるでしょう。