最近、金の動きが妙だ。一部のアナリストはバブル圏だと言っているが、重要なのは、これはよくある投機的な熱狂とは違うかもしれないという点だ。金属の価格推移には、数十年ぶりのパターンが現れている。

今回は何が違うのか？中央銀行が明日がないかのように買いだめしている。個人投資家も参入している。従来の相関関係が崩れている。これはもっと大きな何か―市場が価値の保存資産を見る目の根本的な変化―を示しているのかもしれない。

デジタル資産との類似点も無視できない。従来の安全資産が非合理的に振る舞い始めるとき、古い常識は書き換えが必要になることが多い。現物の金を持っていようが暗号資産を持っていようが、こうしたマクロの変化は重要だ。パラダイムが変わるかどうかではなく、どれだけ速く変わるかが問われている。