1.現物マーチンゲールとは
現物マーチンゲール戦略とは、平均取得コストを下げることを目的とした戦略で、中期〜長期のレンジ相場に適しています。 ユーザーが「どれくらい下落したら買い増しするか」「買い増しごとの金額倍率」「1ラウンドあたりの利確割合」などを設定しておけば、ボットが価格下落に応じて投資額を増やしながら分散して買い増しし、価格が反発したタイミングで一括売却し、利益を得ます。
2. 現物マーチンゲール戦略の説明
メリット
ある銘柄を中長期的に価値ある資産と判断し、長期的に一方向の相場にならないと考える場合は、現物マーチンゲールボットの使用が適しています。
1.勝率が高い 中長期のレンジ相場においては、マーチンゲールボットは安定して利益を積み上げることが可能です。
2.資金の利用効率が高い 買い増しのたびに投資額が増えるため、少額スタートでも資金を最大限に活用できます。
3.リスクがコントロールできる 現物マーチンゲールはレバレッジを使用しないため、下落率や最大買い増し回数を事前に設定することで、リスクをある程度制御できます。
デメリット
1. 一方向の相場には向かない 相場が継続して下落または上昇する一方向の場合、想定した利確価格に届かず、含み損がそのまま確定損失になる可能性があります。
2. 資金の拘束が大きい 戦略の開始時に複数の買い・売り注文が一括で出されるため、買い増し回数が多い設定の場合、あらかじめ多くの資金を確保しておく必要があります。
3. 現物マーチンゲールのパラメーター説明
1. どれくらい下がったら買い増しするか 設定したパーセンテージ分価格が下落するごとに、自動で買い増しを行います。買い増しによって平均取得単価が下がります。
2. 最大買い増し回数 1ラウンドで設定できる買い増しの最大回数です。たとえば8回と設定した場合、最初の注文が約定した後、「どれくらい下がったら買い増し」の条件で8つの買い増し注文が発注されます。
3. 買い増し金額の倍率 次回の買い増しの金額が、前回の何倍になるかを設定します。たとえば1.5倍と設定すれば、前回が100ドルなら次回は150ドルになります。
4. 利確割合（1ラウンドあたり）
1ラウンド内での平均取得価格に対して、あらかじめ設定した割合の利益が出た時点で全ての保有分を売却し、利確を実行します。
計算式：利確価格 ＝ 平均取得価格 × PR
PR ＝（1＋利確割合＋0.1%）÷（1−手数料率）
5. 損切り目標
損切り価格 ＝ 平均取得価格 ×（1 − 損切り割合）
価格が損切り価格を下回り、すべて約定した場合、戦略は終了します。損切り目標の設定範囲は0.1%〜99.99%です。
6. トリガー価格 設定した価格に市場価格が到達したときのみ、マーチンゲール戦略が稼働を開始します。
自由パラメーター設定 自由パラメーターでは、「どれくらい下がったら買い増し」「買い数量」をユーザーが自由にカスタマイズできます。 システムの自動計算とは異なり、柔軟な設定が可能です。
設定項目： 1. 回数（シーケンス番号）：1ラウンド内で何回買い増しするか
2. 下落割合：前回の買い価格からどれだけ下がったら次を買うか
3. 買い数量：BASE通貨での買い数量（最大10,000単位まで自由に設定可能）
4. 倉位追加：買い増し機会を1回追加
5. 倉位削除：買い増し機会を1回削除
現物マーチンゲールの例
BTC/USDTを例に、以下の条件で戦略を構築したとします。
- 初回注文価格：30,000 USDT
- 投資総額：30,000 USDT
- 下落幅ごとの買い増し：5%
- 最大買い増し回数：8
- 利確割合：10%
- 買い増し倍率：1.5
- トリガー価格：30,000 USDT
- 手数料：0.2%
売却時の計算：
- 利確価格に到達後の売却金額＝23,964 × 1.3811932 ＝ 33,099 USDT
- 手数料控除後の受取額＝33,099 ×（1−0.2%）＝ 33,033 USDT
- 総利益＝33,033 − 30,000 ＝ 3,033 USDT
- 利益率＝10%（利確達成）
自由パラメーターの例
- 投資総額：30,000 USDT
- 利確割合：10%
- トリガー価格：30,000 USDT（初回注文が30,000で約定）
- 手数料：0.2%
「カスタマイズパラメータ」に基づいて、各注文の実行は次のようになります。
計算：
- 利確価格＝23,354 × PR ＝ 25,759 USDT
- PR＝（1＋0.1＋0.001）÷（1−0.002）＝1.103
- 売却BTC量＝1.284594564
- 売却総額＝25,759 × 1.284594564＝33,096 USDT
- 手数料後の受取額＝33,096 ×（1−0.2%）＝33,030 USDT
- 利益率＝3,030 ÷ 30,000 ×100% ＝ 10%
4. 現物マーチンゲールボットの作成・終了方法
4.1 作成方法
以下の3つの方法に対応しています：
1.コピー作成
おすすめロボット一覧から、優秀なユーザーまたはロボットを選んでコピーするだけで作成できます。
2.AI戦略
以下の3種類のAI戦略が用意されています：
コイン蓄積型、ハイリスク裁定型、ローリスク裁定型
自分の取引スタイルとリスク許容度に応じて選びます。
3.手動設定
自分で取引ルールを決めたい場合、「どれくらい下がったら買うか」「最大買い増し回数」「利確割合」などを手動で設定して作成できます。
作成手順（WEB版）
取引ロボット → 新しいロボットを作成 → おすすめ → 現物マーチンゲール → ロボットを作成 → パラメーターを設定 → 作成完了
アプリ版操作手順： 取引ロボットのホーム画面 → ロボットを作成 → 現物マーチンゲール → パラメーターを設定 → 作成完了
4.2 現物マーチンゲールボットの終了方法
現物マーチンゲールボットは、いつでも手動で終了することができます。終了の際は、以下の点にご注意ください： ボットの運用が現在の市場状況に合っていないと判断された場合は、終了を検討してください。
終了時には、保有している残りの通貨が自動的にスポット口座へ返還されます。その後の売却については、ユーザー自身の判断で現物市場にて行うことができます。
現物マーチンゲールは中長期のレンジ相場に適した戦略です。短期間では価格が反発しない可能性があるため、一時的な評価損が出ることもあります。運用期間には十分ご注意ください。
