米国データセンターの初歩的ミスによりCME取引システムが10時間以上ダウン

【比推】大変なことが起きました！アメリカで、あるデータセンターが初歩的なミスを犯し、CMEグループの取引システムを10時間以上もダウンさせてしまいました。

経緯はこうです。CyrusOneがイリノイ州オーロラで運営しているデータセンターで、スタッフと外部委託チームが寒波到来前に冷却塔の排水を忘れていたのです。間違いなくごく基本的な作業ですが、それができていませんでした。その結果は想像に難くありません——冷却システムが直ちに過負荷となり、温度が急上昇し、システム全体がダウンしました。

要するに人的なミスで、やるべき標準プロセスが守られていなかったのです。この影響は小さくありません。11月28日にはシカゴ・マーカンタイル取引所のコモディティ先物取引が全面的に停止されました。CyrusOneの背後にはKKRやGlobal Infrastructure Partnersといった巨大な投資家が控えており、今回のトラブルで金融インフラの安定性が業界全体で改めて見直されています。

データセンターのような重要なノードで問題が起きると、高頻度取引やリアルタイム決済に依存している市場にとってはまさに災害級の事態です。